
ZEB納入事例
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グレープの里
事務長
中里 裕之 様
平成11年12月より、ショートステイ(16名)を含め、70名の入所者様をお世話させていただいています。
設置後10年あたりからエアコンの故障が目立ち始め、真夏に冷房が止まっては大変だと思い、エアコンの入れ替えを計画しました。
既設機もLPガスタイプのGHP(ガスヒートポンプエアコン)でしたが、入れ替えに当り、様々なタイプのエアコンを検討いたしました。
その中で、興味を引いたのがトーエル様からご提案いただいたLPガスタイプの「ダイキン・ビル用マルチG-upⅡ」でした。
ビル用マルチG-upⅡなら、既設機に比べ冷暖房費を年間約40%も軽減。イニシャルコストが安くなる最新のEHPと比べても、その差額が3年以内に回収できる計算でした。それ以上に注目したのが災害に強いLPガスと、そのLPガスで発電を行い、停電時も冷暖房が継続できる「停電時自立発電タイプ」でした。
地震などの被害に遭うとインフラの復旧に時間がかかり、真夏だと、熱中症など、入所者様の生命にかかわるストレスが心配です。そこで、リクレーションルームの一区画に「停電時自立発電タイプ」を設置。
万一の際も、このエリアで暑さをしのいでいただけるし、テレビやパソコンでの情報収集や照明の確保、携帯電話の充電などもできます。災害時も最小限の快適環境を確保できる設備として、理事会にも自信を持って提案することができ、すみやかに賛同を得られました。
運転管理は基本的にリモコンで部屋毎に行っていますが、介護度の高い部屋の発停や温度設定を事務室の集中コントローラーで効率よく管理しています。
・全館の室内機を手元リモコン並みにキメ細かく操作・確認できる集中管理コントローラー。
・上部にあるのが自立発電用の切り替え制御ボックス
稼働して間がないので、冷暖房費の削減効果は今後の楽しみですが、快適性の向上は実感しています。以前は私の席にうまく気流が届かず、お手製の風向板で対処していましたが、全周吹き出しのラウンドフロー室内機は優しい気流で室内を均一に空調してくれるので快適に仕事をしています。
停電自立運転は安心に対する備えですが、実際に稼働することのないのが一番ですね。
・停電時でも稼働できる室内機を大人数が集まれるリクレーションルームに設置。
・室内機手前にぶら下がっている停電時の非常用コンセント。災害時の空調エリアの目印にもなっている。
・通常はフックがけで手の届かない位置に吊り下げ。
株式会社トーエル 統括営業部
県央営業統括
中村 啓一郎 様
横浜営業所長
玉置 進一 様
東日本大震災以降、グレープの里様のように防災や節電への意識が高いお客様が増えていらっしゃいます。
GHPは、EHPに比べて極端に消費電力が少ないので快適性(空調能力)を抑えなくても、電力ピークカットに大きく貢献できます。そして、LPガスタイプの場合は、エネルギー源がお客様側に貯蔵されるので、災害時の影響を受けにくい。
・停電時に電力を供給するバッテリー内蔵の自立ボックス。(右画像)
さらにダイキン・ビル用マルチG-upⅡ「停電時自立発電タイプ」の場合は、ガスエンジンで発電することで、停電時でも空調の継続と電力の供給ができるので、災害時に頼もしい設備としてご提案いたしました。
エネルギー源となるLPガスの貯蔵も、震災を想定して埋設型バルクタンクとしました。入所者様が毎日安心して過ごせる施設づくりのお手伝いができて嬉しく思っています。
・自立発電切り替え用の電源ボックス(現地調達品)。背後に自立ボックス。(右画像)
入れ替え工事においては、入所者様への影響を極力抑えることに配慮しました。先ず、安眠を損なわないよう日中工事を基本に、室内機の交換は入所者様がリクレーションなどでお部屋にいらっしゃらない時間に実施。
既設冷媒配管をそのまま再利用することで、建物内への影響を最小限に抑え、作業もスムーズ。工事の段階から入所者様に優しい空調機でした。
・配管類のほとんどを既設のものを再利用することで入所者様にも優しい工事を実現。(左画像)
・建家屋上の東西両側に半分ずつ合計19台の室外機を設置。既設空調機の基礎も有効利用。(左画像)
・LPガスも震災を想定して埋設型バルクタンクに貯蔵
( お三方の足元に埋設)