エコキュートの買い替え時期は?平均寿命や費用相場、選び方を紹介

エコキュートは外気の熱を利用してお湯を沸かす給湯システムです。ガス給湯器よりも光熱費の節約ができる上に、生活を快適にする便利な機能が充実しています。既存の給湯器や古いエコキュートの不調が現れるようになったら、エコキュートの買い替えを検討するタイミングかもしれません。
この記事では、エコキュートの買い替えに適切な時期や平均寿命、買い替えする場合の費用相場などを解説します。エコキュートの機種や施工業者を選ぶ際のポイント、注意点も解説しているので、参考にしてください。
- Index
1. エコキュートの仕組み

エコキュートは、空気中の熱を使ってお湯を沸かすヒートポンプユニット技術を用いた給湯システムです。「エコキュート」の名称は、電力会社・給湯機メーカーが自然冷媒CO2ヒートポンプ給湯機を総称する愛称です。 「Eco(エコ)」と「給湯(キュート)」を組み合わせた造語で、正式名称は自然冷媒ヒートポンプ給湯機です。ヒートポンプユニットと貯湯ユニットで構成されています
2つのユニットのうち、「ヒートポンプユニット」は空気中の「熱」を取り込み、熱交換器を通じてお湯を沸かします。これはエアコンの暖房運転で生じる熱と同じ原理です。もう一つの「貯湯ユニット」は沸かした高温のお湯を貯めるものです。この2つのユニットの働きにより、いつでも安定した給湯が可能です。
2. エコキュートの買い替え時期

エコキュートを買い替える時期は10~15年が一般的です。ただし、エコキュートの使用頻度が高い、メンテナンスが適切に行われていないなどのケースでは、10年未満で買い替えが必要になることもあります。買い替えの時期はあくまでも目安であり、エコキュートの部品にも寿命があるため、定期的なメンテナンスや修理が必要です。
例えば、外気の熱を取り込むヒートポンプユニットは5~15年が寿命とされています。ヒートポンプユニットの寿命が短い理由は、経年劣化によって電子回路が故障しやすくなるためです。ヒートポンプユニットはお湯を沸かす上で重要な役割があり、機器の中には繊細な部品も含まれます。エコキュートの買い替え時期よりもユニットの寿命の方が短くなることもあるため、不具合が出た場合は交換または修理が必要です。
お湯を貯めるための貯湯タンクユニット の寿命は10~15年です。定期的にメンテナンスをしていればエコキュートを買い替えるまで使用し続けられます。
2-1 ヒートポンプユニットの寿命
エコキュートに用いられるヒートポンプユニットの平均寿命は10年程度です。ヒートポンプユニットの寿命が近くなるとリモコンにエラーコードが表示される、お湯が沸くまでの時間がかかるなどの症状が現れるようになります。ヒートポンプユニットに不調が現れた場合は、修理や交換を検討しましょう。
2-2 貯湯タンクの寿命
貯湯タンクユニットは、ヒートポンプユニットによって作られたお湯を保温しながら貯めておく役割を持つ部品です。貯湯タンクユニットの平均寿命は10~15年とされており、ヒートポンプユニットよりも寿命は長めです。
ただし、貯湯タンクユニットには給湯熱交換器や電装基板などの精密な部品も含まれており、部品に不具合が出るとお湯が出なくなる、湯はりができなくなるなどの症状が現れます。貯湯タンクユニットが故障するとリモコンにエラーコードが表示されるため、エラーが出たら貯湯タンクユニットの交換またはエコキュートの買い替えを検討しましょう。
3. 10~15年で買い替えるべきな理由

エコキュートの寿命は10年程度であるため、10~15年で買い替えるのが一般的です。部品に不具合が出ると、お湯が出ない、湯はりができないなどの症状が現れます。
3-1 耐用年数が10年程度
エコキュートの一般的な寿命は10~15年とされていますが、耐用年数は10年程度と言われています。耐用年数とは、資産として使用できる期間のことです。耐用年数を過ぎたエコキュートを使用し続けた場合、故障するリスクが高まるだけでなく、お湯を沸かす、湯はりをするなどの機能を利用する度にランニングコストが増える可能性もあります。修理や部品の交換などの一時的な対処で症状を改善することは可能ですが、修理後に別の部品が故障するリスクもあることを考えると、10年以上お使いであれば修理より、エコキュートの買い替えを検討する方がおすすめです。
耐用年数に対して、耐久年数とはメーカーが独自に定めた使用期間のことです。耐久年数は耐久テストの結果やデータを根拠に「この期間中は故障するリスクは低いだろう」と結論付けて設定されています。メーカーによっては独自で延長保証制度を設けている場合もあります。
3-2 10年以上経つと交換部品が減少する?
エコキュートの買い替えのタイミングが10~15年と言われるのは、10年以上経つと修理に必要な部品の入手が難しくなるためです。
メーカーや機種によって異なりますが、一般的には「生産終了(製造打ち切り)」から10年が過ぎると部品の生産や取り置きを終了するケースが多いため、入手できる部品の種類や数は限られてしまいます。製造から10年を超えるエコキュートが故障した場合は、部品の入手が難しく修理できないなら買い替えを検討しましょう。
ダイキンのエコキュート・おひさまエコキュート・ネオキュートの補修用性能部品の保有期間は製造打ち切り後10年です。
3-3 現在の機種よりも機能が劣る
エコキュートを10~15年で買い替えるべき理由は、最新機種よりも10年以上前の機種の方が性能や機能が劣っている可能性が高いためです。10年以上前の機種と最新機種を比較すると、10年間で性能や機能は確実に高まっているため、古い機種を使用し続ける方が給湯光熱費が掛かることもあります。
例えば、省エネ性能の高い最新機種に買い替えた場合、電気代を抑えることが可能です。また、最新機種には除菌機能や、細かい泡が体の汚れを落としやすくするマイクロバブルを利用できる機種もあります。「電気代を安くしたい」「お風呂時間を快適にする機能を試したい」という場合は、最新モデルのエコキュートの買い替えを検討するとよいでしょう。
4. 買い替えや修理が必要なサイン

エコキュートの買い替えや部品の交換が必要なタイミングになると、さまざまなサインが見られます。主なサインは以下の通りです。
- お湯が出なくなる、または少量のお湯だけ出てくる
- お湯が沸くまでに時間がかかる
- 水が出てくる
- シャワーのお湯が熱くなったり冷たくなったりする
- リモコンにエラーコードが表示される
- 異常な音が出る
- 水漏れが発生する
4-1 10年以内に買い替えが検討されるケース
エコキュートは耐用年数が10年以上と定められているものの、前述した不具合が見られた場合は10年未満でも買い替えや修理が必要です。エコキュートにはメーカー保証期間が設けられており、期間中であれば部品の交換や修理が無料になることもあります。例えば、次のような症状が挙げられます。
- リモコンにエラーコードが表示される
- お湯が出続ける
- お湯が漏れる
- ゴミやサビが混ざったお湯が出るなど
修理しても頻繁に故障する場合はエコキュートの買い替えを検討してみましょう。エコキュートはさまざまな自然災害を想定した構造になっていますが、内部の部品や電子回路に負荷がかかれば故障する可能性があります。そのため、震災の被害でエコキュートが故障した場合、10年以内でも買い替えが必要です。
メーカーや機種によって異なりますが、エコキュートは震度7の地震が発生しても倒れない構造になっています。ただし、エコキュートが倒れたり目に見えるヒビや傷がなかったりする 場合でも、内部が破損しているケースも少なくありません。また、台風や津波でエコキュートが浸水する、台風や竜巻で巻き上げられた海水がかかって腐食し故障するリスクもあります。
自然災害が発生した場合は目に見える破損や故障の症状が見られなくても、メーカーや販売店の点検を受けることをおすすめします。エコキュートが正常に動作しない問題が見つかった場合は、買い替えを検討するとよいでしょう。
ダイキンでは、最長で10年間の保証をお受けいただける「延長保証サービス(有料)」をご用意しています。
万が一の時も保証期間内は修理費が無料ですので安心してご利用いただけます。
5. 寿命が短くなってしまう原因は?
エコキュートは災害以外の理由でも寿命が短くなることがあります。主な原因に挙げられるのは以下のとおりです。
- 初期故障
- 摩耗故障
- 偶発故障
- そのほかの故障
5-1 初期故障
初期故障は、購入直後に発生する故障を指します。初期故障が起こる主な原因は、エコキュートの初期不良や設置ミスなどです。メーカーでは出荷前に正常な動作をするか、不具合がないかを検査しているものの、稀なケースとして初期不良が起こる場合があります。
また、設置後すぐにエコキュートが故障した場合は施工業者による施工ミスの可能性が高いでしょう。初期故障は設置後すぐの故障でメーカー保証期間内のため、メーカーや販売店に連絡してエコキュートの交換を依頼しましょう。
5-2 摩耗故障
摩耗故障は、経年劣化によって部品が消耗することで起こる故障です。経年劣化で消耗しやすい主な部品は以下の通りです。
- センサー類(水流スイッチ、水量センサーなど)
- 弁類(逆圧弁、電磁弁、逃がし弁など)
- ファンモーター
- ポンプ
- パッキン
- ホースなど
エコキュートの耐用年数は10~15年です。しかし長く使用し続けると、修理して一時的に改善してもすぐに故障する可能性があるため、10年以上経つ場合は買い替えを検討しましょう。
5-3 偶発故障
偶発故障は、エコキュートの製造時の欠陥や施工時の小さなミスが年数を経て不具合として現れ、故障に至ることです。特に、施工業者による接続不良や設置不良などのミスで起こるケースが多いとされています。
大きな不具合が出たときには、エコキュートの設置から時間が経っていて施工業者のミスと断定しづらいでしょう。エコキュートに異変や不具合が出たらメーカーの保証期間内に点検してもらい、早めに修理や交換を依頼しましょう。
5-4 そのほかの故障
エコキュートの故障は、前述した3つ以外の原因もあります。例えば、エコキュートの故障を招く硫黄成分が含まれた入浴剤、温泉水や井戸水などの硬度の高い硬水、害虫・害獣の侵入によるホースの詰まりなどが挙げられます。
また、寒冷地にエコキュートを設置した場合は配管が凍結することでお湯が出なくなるケースも少なくありません。いずれにしても、エコキュートの取扱説明書に従って適切に使用し、不具合が見られた場合はメーカーや販売店に点検してもらいましょう。
6. 買い替え費用の相場はいくら?
エコキュート買い替えの主な費用は、本体の購入費用と工事費用です。本章では、エコキュートの買い替えに必要な費用相場を解説します。
6-1 本体の価格
エコキュートの交換にかかる費用の目安は50~70万円程度です。メーカーや機種によって異なりますが、エコキュートの本体価格の相場は20~50万円程度とされています。性能や機能が高いものほど本体価格は高くなる傾向があります。ただし、世帯ごとに家族構成や生活スタイル、求める機能は異なるため、全ての家庭に高性能で高機能なエコキュートを導入する必要はありません。
エコキュートを買い替える際は、必要な機能やコストパフォーマンスを考慮して適切な機種を選びましょう。エコキュート本体の購入先には、家電量販店やリフォーム業者、ネットショップなどが挙げられます。
6-2 工事費用(ガス給湯器・電気温水器からの交換も)
エコキュートを買い替える際は、エコキュートの本体価格以外にも設置工事費用が発生します。工 事に必要な費用は、交換前の給湯器のタイプによって異なります。エコキュートの買い替えのパターンは 以下のとおりです。
- ガス給湯器をエコキュートに交換する
- 電気温水器をエコキュートに交換する
- エコキュートから新しいエコキュートに交換する
工 事費用の内訳は、既存の給湯器の撤去や配管の切り替え、新しいエコキュート本体の設置と配線作業などです。交換前の給湯器の種類によっては工事内容や工事に必要な費用が異なるため、専門業者から見積もりをとり、工事内容や内訳を確認しておきましょう。
ただし、エコキュートは他の給湯器と比べても大型のため、場合によっては処分費用を追加で請求される可能性があります。また、エコキュートを設置するために、屋根や壁に穴を開ける、台座を設置する、アダプターを取り付けるなど、通常作業に加えて他の作業が必要な場合にも追加費用が発生します。エコキュートを買い替える際は、あらかじめ見積もりをとり、追加費用が発生しないかも合わせて確認しておきましょう。
7. 費用を抑える方法

エコキュートの買い替え費用は、補助金制度の利用や生活スタイルに合ったエコキュートを選ぶことで抑えられます。
7-1 補助金制度を利用する
エコキュートの買い替えには数十万円の費用が必要です。できる限り買い替えの費用を抑えたい場合は、補助金制度の利用をおすすめします。自治体によって対応は異なりますが、エコキュートの設置や交換をする場合に補助金を支給する自治体も少なくありません。補助金制度の目的は、省エネ設備の導入を促進することです。
補助金を申請するには、各自治体が提示する条件を満たす必要があります。自治体から補助金を支給してもらえれば、エコキュートの交換費用の一部に充てられます。
7-1-1 給湯省エネ2024事業
給湯省エネ2024事業は経済産業省の資源エネルギー庁が実施する補助金制度で、正式名称は「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」です。給湯省エネ2024事業の目的は、高効率給湯器の導入支援を行って普及拡大を図り、2030年度におけるエネルギー需給の見通しを立てること。補助金の申請が通ると、8~18万円の補助金が支給されます。主な対象商品は以下の通りです。
●エコキュート
●ハイブリッド給湯機(電気ヒートポンプユニット・ガス瞬間式併用型給湯機)
●エネファーム(家庭用燃料電池)
補助額は、基本額、性能加算額、撤去加算額を合計した金額で計算できます。基本額と補助上限は以下の通りです

性能加算額はこちらです。

撤去加算額はこちらです。

ただし、目標基準値を満たしていない場合でも「おひさまエコキュート」は給湯省エネ2024事業の対象になります。給湯省エネ2024事業の補助金を申請する条件は以下の3つです。
- 申請者は対象機器を設置する住宅の所有者等であること
- 給湯省エネ事業者と契約を交わし、本事業の対象商品の高効率給湯器を導入すること
- 共同事業実施規約におけるクレジット制度への参加の意思を表明すること
上記の3つの条件を満たすことができれば、給湯省エネ2024事業の補助金を申請できます。
7-1-2 補助金申請のタイミング
補助金の申請は、エコキュートの買い替えや交換、購入を決定した段階で手続きを進めることをおすすめします。給湯省エネ2024事業で定められている補助金申請の対象期間は以下の通りです。
- 契約期間:着工日以前
- 着工期間:2023年11月2日以降
- 交付申請受付期間:2024年3月29日~12月31日まで
- 交付申請の受付開始:2024年3月29日午前10時
交付申請受付期間は2024年12月31日までとあるものの、予算の上限に達した時点で交付申請の受け付けが終了になります。申請先の自治体によっては、エコキュートを購入する前に必要書類の提出を求められるケースもあるため、提出書類に不備がないように注意しましょう。今年度の補助金制度に間に合わなかった場合は、予算案の更新が行われる4~5月に補助金制度の情報を確認するとよいでしょう。
7-1-3 補助金申請の注意点
補助金制度は申請者全員が補助金をもらえるわけではないため注意が必要です。補助金制度は自治体ごとに予算が決まっており、申請しても予算の上限に達した場合は補助金をもらえません。
自治体によっては支給の条件や方法が異なります。例えば、先着順で補助金を支給するのではなく、申請者の中から抽選で選ぶ方法を採用するケースもあります。抽選方式の場合は申請期間に手続きをした人だけが抽選の対象者です。ただし、抽選から漏れれば補助金は支給されません。
申請方法も自治体によって異なります。エコキュートの購入前に申請手続きを行うケースもあれば、施工工事が完了してから申請しなければならないケースもあります。また、自治体によっては提出書類が多かったり少なかったりするケースや、施工業者を指定されるケースも少なくありません。補助金申請のタイミングを間違える、支給条件に該当しないなどの問題で手続きができなくなる恐れもあるため、設置場所の所在地を管轄する自治体の補助金制度の公式サイトを確認してからエコキュートの購入や買い替え工事を行いましょう。
エコキュートの買い替えに対する補助金制度は、すでに終了している可能性もあります。例えば、福島県の「福島 省エネ家電購入応援キャンペーン」や東京都江東区の「地球温暖化防止設備導入助成」は2023年で終了しました。
7-2 生活スタイルに合ったエコキュートを選ぶ
エコキュートの本体価格はメーカーや機種によって異なります。本体価格を左右するのは、タンクの容量や給湯タイプ、搭載機能などです。高機能や高性能なエコキュートは生活の利便性を高めるものの、家族の人数や生活スタイルに合っていなければ、無駄な電気代が発生する可能性があります。
エコキュートを選ぶ際は、家族の人数に合ったタンク容量か、生活環境に合った機能が搭載されているかなどを慎重に検討しましょう。また、エコキュートの設置には工事費用もかかるため、工事内容や設置環境を含めて専門家に相談することをおすすめします。
8. エコキュートの選び方

エコキュートを選ぶ際のポイントは給湯スタイルやメーカーと機能、タンク容量の3つです。本章では、エコキュートの選び方を解説します。
8-1 給湯スタイル
エコキュートの給湯スタイルは大きく分けて以下の3つがあります。
- フルオートタイプ
- オートタイプ
- 給湯専用タイプ
フルオートタイプはボタンを押すだけで、自動で湯はりや保温、足し湯ができます。現在の主流はフルオートタイプです。オートタイプは湯量と湯温を設定してボタンを押すことで、自動で湯はりと保温ができます。足し湯は手動で行わなければなりません。給湯専用タイプはお湯を張る際は蛇口をひねる必要があるものの、設定した湯量になると給湯機が音声で知らせてくれます。
エコキュートを選ぶ際に給湯スタイルと合わせて確認しておきたいことは、エコキュートの対象地域です。対象地域別のタイプは以下の3つがあります。
- 寒冷地用
- 塩害地用
- 一般地用
寒冷地の屋外にエコキュートを設置する場合は、凍結防止機能や凍結防止ヒーターの内蔵、高効率モードがある寒冷地用を選びましょう。塩害地用は海水に含まれる塩分による金属の腐食を防ぐために防サビ処理が行われているため、海岸に近い地域への設置におすすめです。一般地用は、寒冷地や塩害地以外の地域に対応しています。
8-2 メーカーと機能
エコキュートのお湯を沸かす仕組みや3つのユニットで構成されているシステムは、どのメーカーも同じです。エコキュートを取り扱っている主要メーカーを紹介します。
- ダイキン
- パナソニック
- 三菱電機
- コロナ
- 日立
- 東芝
メーカーごとに異なるのはエコキュートに搭載されている機能です。例えば、ダイキンのエコキュートには温浴効果や美肌効果、洗浄効果が期待されるウルトラファインバブルを発生させる機能が搭載されています。詳しくは次項をご覧ください。
エコキュートにどのような機能が搭載されているかによって、省エネ性能や生活の中で感じる快適さは異なります。エコキュートを選ぶ際は、快適な生活を送るために必要な機能を搭載したものを選びましょう。
8-2-1 ダイキンのエコキュートの機能
ダイキンのエコキュートには、ウルトラファインバブル入浴以外にも生活に役立つ機能が搭載されています。例えば、以下のような機能があります。
- 温浴タイム
- おゆぴかUV
- ふろ配管洗浄(かんたん洗浄、しっかり洗浄)
温浴タイムは、家族1人ひとりに合わせた温度を設定できる機能です。以下の4つの機能があるため、家族ごとに好みの温度で入浴できます。
- あつめ(設定温度+1℃)
- いつもと同じ(設定温度のまま)
- ぬるめ(設定温度-1℃)
- さらにぬるめ(設定温度-2℃)
おゆぴかUVは、UV除菌ユニットを通じて深紫外線を照射してお湯を除菌する機能です。お湯には目に見えない菌が含まれている場合があるため、清潔なお湯で入浴タイムを楽しめます。
機能はもちろんですが、毎日使うものだから突然故障したり不具合がでたりしたら心配ですよね。
ダイキンは24時間365日コンタクトセンター対応しておりますので、購入後も安心してご利用いただけます。
8-3 タンク容量
タンク容量とは、沸かしたお湯を貯めて保温するタンクの容量のことです。タンク容量はタンクユニットによって決まり、エコキュートの機種ごとに異なります。家族構成や使い方によって必要な湯量は変わるため、適切なタンク容量を選ぶことが大切です。
タンク容量が少ないエコキュートを選んでしまうと、お湯を使いたいときに使えなくなる恐れがあります。また、湯切れを起こすとエコキュート内部で常にお湯を沸かし続ける必要があるため、ランニングコストを節約できません。
適切なタンク容量を選ぶには、家族の人数とお湯の使用用途や回数を把握する必要があります。エコキュートの貯湯タンクユニットの主なサイズは以下の通りです。
- 200L以下
- 370L
- 460L
- 550~560L
例えば、4人家族の場合は、370Lまたは460Lのタンク容量があるエコキュートを選ぶのが一般的です。子どもが巣立ち夫婦2人暮らしの場合は、200L以下を選ぶのも初期費用や光熱費を抑える1つの手でしょう。
8-3-1 タンク容量の目安
エコキュートのタンク容量の目安は、家族の人数や使用用途で異なります。人数別の貯湯タンクユニットのサイズを表にまとめたので、タンク容量を選ぶ際の参考にしてみてください。

家族の人数だけでなく、生活スタイルによっても使用する湯量は異なります。例えば、毎朝シャワーを浴びる習慣がある家族がいる場合は、シャワーの利用回数が上記の表よりも増えるため、湯量に余裕を持てるタンク容量のエコキュートを選ぶ必要があります。また、来客や親戚が頻繁に宿泊する場合も、一回り大きなタンク容量を選ぶと安心です。
9. エコキュートを買い替えた場合のメリット

既存の給湯器がガス給湯器や電気温水器の場合、エコキュートに買い替えてから5~10年後には初期費用で上回った差額を回収することも可能です。また、省エネ性能が高い上に、電気料金が安い夜間電力を使用してお湯を沸かすため、光熱費の節約につながります。
エコキュートの貯湯タンクユニットには常にお湯または水が蓄えられており、停電時に給湯できなくてもタンクから水を取り出して生活用水として使用できます。また、災害時にライフラインが止まった場合、ガスよりも電気の方が復旧は早いとされていることもエコキュートに買い替えるメリットです。
さらに、エコキュートは外気の熱を利用しつつも、二酸化炭素の排出量を抑えてお湯を沸かせる環境に優しい給湯システムです。そのため、充実したバスタイムを楽しみながら光熱費の節約や環境への配慮が可能な給湯機を選ぶなら、エコキュートに買い替えるとよいでしょう。
10. エコキュートを長く使うためのコツ

エコキュートの寿命は10~15年とされていますが、本章で解説するコツを押さえていれば長く使用することも可能です。
10-1 定期的なメンテナンス
買い替えたエコキュートを長持ちさせるには、定期的に清掃や点検を行うことが大切です。エコキュートの主なメンテナンス内容と頻度は以下の通りです。
- 貯湯ユニットの水を抜く:年2~3回
- ヒートポンプユニット内の水を抜く:年2~3回
- 漏電遮断器を点検する:年2~3回
- 配管の清掃、水漏れを確認する:年2回
- 逃し弁を点検する:年に数回
- 保温材を確認する:冬季のみ
- 浴槽アダプターを清掃する:週1回
ユニットの水抜きはタンクの底に溜まった汚れを排出するために行います。水抜きをする際は電源を切ってから作業しましょう。貯湯タンクユニットと合わせてヒートポンプユニットの水抜きと逃し弁の動作点検も忘れずにします。逃し弁の点検は、弁を開いて排水口からお湯または水が出るかを確認し、弁を閉めて排水口から水漏れがないかを確認。ただし、お湯を沸かしているときに点検を行うと火傷や感電のリスクがあるので、お湯を沸かしている最中は点検するのを避けましょう。
漏電は感電や火災の原因になるため、漏電遮断器の点検は定期的に実施する必要があります。また、冬場は保温材が消耗していないか、配管が凍結していないかを点検します。浴槽アダプターは髪の毛やゴミが溜まりやすいため、週1回の清掃が必要です。
10-2 環境の整備
エコキュートの周囲に雑草が生えたままだと虫が集まりやすくなります。特に稼働中はお湯を沸かすときの熱でエコキュートの周囲が暖かくなり、集まった虫が内部に混入する恐れがあるため、定期的に草むしりをしましょう。
また、ヒートポンプユニットの周囲に障害物があると通風の邪魔になります。通風が妨げられるとエコキュートの性能が低下し、故障する可能性があるため周囲に物を置かないように注意が必要です。寒冷地では、積雪がエコキュートの誤作動や故障の原因になるケースも少なくありません。エコキュートの周囲に積雪がある場合は除雪しましょう。
11. エコキュートの買い替えはどこでする?業者の選び方

エコキュートを買い替える際にどこで購入すればよいのか分からない人もいるでしょう。本章では、エコキュートを買い替える前に知っておきたい業者の選び方を詳しく解説します。
11-1 見積もりをとり、比較検討する
エコキュートの本体価格や工事にかかる費用は施工業者ごとに異なるため、複数の施工業者から見積もりをもらい、比較してから検討することが大切です。見積もりをとらず、比較検討もせずに施工業者を決めてしまうと、相場よりも割高な費用を請求されても気付きにくくなります。
施工業者を選ぶ際は、本体価格と工事費用の合計額を記載した見積もりをとって比較検討することも必要です。施工業者の中には本体価格に工事費用を含めておきながら「工事費は無料」とアピールする業者も少なくありません。また、既存の給湯器の処分費用や延長保証料などの追加費用がかかることもあるため、見積もりをとる際は総額と内訳が分かるように依頼しましょう。
11-2 実績件数と対応地域
エコキュートの施工業者選びでは、実績件数と対応地域を確認することが大切です。実績が豊富な施工業者はエコキュートの仕組みや特性を把握しているため、トラブルや故障が起こっても迅速に対応してもらえます。
また、地域密着型の施工業者であれば、地元の気候や住宅事情に合わせて適切な提案やアドバイスをしてもらえるだけでなく、アフターサービスやメンテナンスの際もスムーズな対応が期待できるでしょう。
エコキュートの不調を感じたらダイキンにご相談を

- まとめ
-
エコキュートの平均寿命は10年程度のため、既存のエコキュートが購入から10年以上経つ場合は買い替えを検討しましょう。メーカーでは、製造から5~10年間はエコキュートの交換部品や補修用部品の取り置きをしていますが、期間を過ぎると交換が必要になった場合でも部品を入手しづらくなります。お湯が出ない、お湯の温度が安定しないなど、エコキュートの不調を感じた場合はエコキュートの仕組みや特性に詳しいダイキンに相談することをおすすめします。
ダイキンのエコキュートは、UV除菌やウルトラファインバブル入浴などの便利な機能を搭載している給湯システムです。電気料金が安い夜間の電力を使用してお湯を沸かすため、ガス給湯器よりも年間で64%程度の給湯光熱費を削減できます。延長保証サービス(有償)を利用することで、購入後10年間は何度でも修理費は無料です。エコキュートのカタログを配布しているので、買い替えを検討している方はお問い合わせください。